ガーナへの時間旅行

　覚えてらっしゃるかな？ 僕のブログに過去２回登場した「あの喫茶店」を‥‥まずは過去日記をご覧いただきたい（１回目／２回目）。
　はい、おかえりなさい。で、ですねぇ。とうとうそのガーナに足を踏み入れる日が来たのであります。

　店内、元い、国内は「和テイスト」に溢れていた。国を切り盛りしていたのは、大学生のお孫さんがいても不思議ではないお年頃の女性。もちろんバイトの若いウエイトレスさんなどはいない。意外だったのは、と言っては失礼だが、結構お客さんが入っていた事。その客層がまたアッパレとしか言いようのないほど「落ち着きある世代」の男女。そして古い喫茶店には欠かす事のできないアイテム「水槽」もちゃんとあり、中には水車が回り、もちろん金魚も泳いでいる。

　再度確認しておくと、ここは「コーヒーのメッカであるところのガーナ」である。「メッカなのかガーナなのかハッキリしない」という点については、前回も触れたので今回は不問に付す事にしよう。が‥‥いざ入国してみると

　不覚だった。そこはメッカであり、ガーナであり、木曽でもあったのだ。

　コーヒーを注文すると、カップは木のお皿に乗って登場するし。メニューには僕の大好物「インディアンスパゲティー」の名前を確認する事もできる。あ、いや「インディアン」ではない。「インデアン」だ。押さえるべきツボはすべて押さえられている。完璧だ。まったくもって非の打ち所がない。

　さらには入口横のサンプルケースが、打ちひしがれた僕に追い討ちをかける。ケース上段の瓶入り珈琲豆が郷愁を誘い、中段の左端にはナゼか蜂の巣が２個置かれ、下段のスパゲティーはすっかり色褪せ、焼きそばの佇まいを見せる。

　こうして、僕の「メッカ・ガーナ・木曽路」へのタイム・トラベルは終わった。