子どもの頃、大晦日の夜は毎年家族で「紅白歌合戦」を観ていた。母は美容師をしていたこともあって、若い歌手たちの髪型やファッションにも興味を持って観ていたが、すっかり酔っ払いの父は演歌以外眼中になく、演歌歌手が出てくると一緒に大声で歌い出すが、若い人が出て来ると「なんじゃこのそーましぃ連中は」「何を歌っとるかわからへん」とブーブー文句をたれていた。
還暦を迎え、当時の親の年齢をとっくに超えた僕も、同じとまでは言わないがあの頃の父の気持ちが少しわかる気がする。紅白出場歌手の顔ぶれを見ると知らない人があまりに多く、彼らの音楽やダンスのスタイルも全部同じに見えてしまう。きっとそれぞれに人気があったり評価されているから出場できているのだろうが、彼らがどの界隈でどんな人たちからどんな風に支持されているのか、という背景がまるで見えない。
それはそうと、今年は白組に寺尾聰と福山雅治が出場するようだが、もしかしてバックバンドのメンバーがモロ被りじゃない? キーボードの井上鑑とか、ギターの今剛とか、ベースの高水健司とか、ドラムの山木秀夫とか(笑) とりあえず今年の紅白の個人的な見所はそこぐらいかな。
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