虫の季節

今年初の蝉が鳴き出しました。まだ梅雨明けの声は聞こえてきていませんが、蝉の声が聞こえ始めたら自動的に「夏スイッチ」が入ります。

それはそうと、先日仕事部屋の一角からカサカサガサガサと異音が聞こえてきてビクッと身構えました。あきらかに何かがうごめく音です。ちょうどその日、出窓のすぐ外から野太い虫の羽音が聞こえ「うわっ! 虫? スズメバチだったら怖いなぁ」と思ったところだったので、最悪のケースを想像して恐怖のズンドコ節に落ちたんですが、さすがに放っておくわけにもいかず、へっぴり腰で音の出所を探ると、クシャっと丸めて置いてあったビニール袋の中から聞こえます。

窓の隙間から侵入したスズメバチが、運悪くビニール袋の中に入り込んでしまい、出るに出られずもがいているのかも知れません。ん〜、どうしたものか‥‥。近づいてビニール袋を開ける勇気は勿論ありません。棒だ。棒棒。なるべく長い棒でビニール袋を持ち上げ、ヤツの正体と居場所を特定せねば。ん〜、あ、傘。傘傘。傘ならフックで引っ張り上げることができそうです。

決死の覚悟で袋を引っ張り上げ、あらかじめ開けておいた出窓に移動。けどなかなか姿が見えません。どこだ? クシャクシャのどこかにいるはずです。傘の柄を使って袋を展開すると、あ、オマエかっ! それはカナブンでした。なんだカナブンか。なるほどあの野太い羽音はオマエだったか。急に安心して態度がでかくなった僕は余裕の笑みを浮かべながらヤツに退居を命じました。

これは蝉でもスズメバチでもカナブンでもありません(念のため)

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