昨日父から「これいるか?」と唐突に差し出された母子手帳。もしかしたら自分の母子手帳を目にするのは初めてかも知れない。一体どこから引っ張り出して来たんだろう?
色褪せてウネウネと波打つゴワゴワザラザラの紙、活字を組んで作られたであろう一文字一文字、まるで何処ぞの蔵で発見された古文書のようなその佇まいに、いきなりドンと背中を押されて59年前にタイムスリップさせられたような気分になった。
体重 2.85kg、身長 48cm、胸囲 28cm、頭囲 29cm、「きよ」という名の女性が僕を取り上げてくれたらしい。そういえば子供の頃「僕は何時ごろ産まれたの?」と母に尋ねたら「忘れちゃったわ」という何とも拍子抜けの答えが返ってきた覚えがあるが、母子手帳には「午後1時」と記録されていた。
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