吉田美奈子の「IN MOTION」

 3日連投となったミュージック・テープ記事ですが、今日聴いているのは「満を持して」と申しましょうか「遂に」と言いましょうか、吉田美奈子の「IN MOTION」でございます。これは当時もうホント擦り切れるほど聴きました。通学の電車の中、音漏れも気にせずウォークマンのヴォリューム上げ上げで。


このアルバムはちょっと変わった作りになっていて、ライヴハウスで録音されたライヴ音源を基本としながら、後日スタジオでオーヴァーダブ、という方法がとられています。ライヴでしか出せないドライヴ感と、ライヴでは再現しにくい緻密なディテールが、上手くブレンドされたこの「IN MOTION」というアルバムは、ファンク的アプローチを盛んに行なっていた時期の吉田美奈子の、まさに金字塔と言っていい作品だと思います。美奈子さんのヴォーカルは勿論ですが、特にこのアルバムで聴かれる渡嘉敷祐一のドラムが、もう何が何だかわかんないけど異次元級にイイ! そして清水靖晃がアレンジを担当したホーン・セクションと、清水さん自身のサックスがこれまたどーかしちゃってるほど凄い。知的でダークで力強い。こんなファンク、どの国のどの時代を漁っても多分見つからないんです。
 

コメント