たぶん映画やドラマを作る人なら 誰もが必ず1度は「最初っから最後までワンカットで撮ったら面白いんじゃない?」なーんて考えると思う。けれど それがいかに「言うは易く行うは難し なアイディアか」って事は やってみるまでもなく想像がつく。
親戚の葬儀のため 東京から田舎にやって来た夫婦。関係の冷め切ったこの夫婦は 喪服姿でひたすら山道を歩き 熊に襲われ 蜂に刺され 川に落ち 猟銃で撃たれ お花畑に寝転んで カブトムシを捕って ムラムラっとして 草を食べ タイムカプセルを掘り出したりしながら麓に降りてくるまでの112分間 ほとんど動きっぱなしの喋りっぱなし。登場人物は夫婦の他に1人だけ。
ワンカットだから当然カメラも1台で 撮影後に映像を切ったり繋いだりもできないから 決してNGは許されない。たぶん役者にとってもスタッフにとってもとてつもないプレッシャーだっただろうね。物語として「面白かったか面白くなかったか」とか そーゆー事はひとまず置いといて とにかくこんな無謀としか言いようのないアイディアを形にしてしまった三谷さんには 惜しみない拍手を送らせていただきます。
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