蛇のひと(2010年/日本)

 ある事件が起きて課長が消えた。課長探しを命ぜられた部下が彼の調査を始める。しかし探れば探るほどに 彼が「どんな人」なのかわからなくなる。彼は口数が少ないわけでも 人付き合いが悪いわけでもない。いや むしろとても面倒見のいいナイスガイ。なのに 彼が「どんな人」なのかまったくわからない。僕自身「わからない人」と言われる事が多いので 途中から「これは他人事ではないぞ」と感じながら観ていて ある事に気づいた。

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 「わからない原因」は「わからない」と言われてる側ではなく 言っている側ににあるのではないか。「Aさんは○○な人」という大雑把な括り方をして その先に1歩も立ち入ろうとしなければ Aさんはいつまでも「○○な人」なんだけど Aさんに魅力を感じたり興味を抱いた途端「○○」の向こう側を知りたくなる。で その先に1歩足を踏み入れれば「△△な一面」にも気づくだろうし もう1歩踏み込めば「□□な事実」を知る事にもなるだろう。まるで終わりなき旅の始まりだね。つまり多くの場合 どーでもいい人の事は簡単に「わかる」のに 知りたい人の事はどこまで行っても「わからない」のではないか‥‥。えー というワケで僕の事を「わからない」とおっしゃるアナタ。アナタはきっと僕の事が好きなんですよ(笑)

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