タツノコ実写化2本立て

 往年の人気アニメイションを実写化した作品を2本続けて観た。この2本には共通点がある。タツノコプロが1970年代に制作したアニメがオリジナルである事。そしてもう1つは 両方とも公開当時の評判が散々だった。という点。そんな事もあって僕はずっとスルーを決め込んでいたのだが‥‥

ガッチャマン(2013年/日本)

g.jpg

 これは確か予告編を観た時に「こりゃダメだ 予告編がこんなにつまんないんじゃ 本編は一体どんな事になってるんだ?」と思った覚えがある。なので全く期待せずに観たのだが 期待度の低さもあってか「それほど悪くないんじゃない?」という感想を持った。「わざわざ映画館に足を運んで1800円を払ってまで観るべきか?」と問われれば 正直「う〜ん」だけど 暇な時にDVDを借りてきて観るぶんには ま いいんじゃない? って感じだった。

CASSHERN(2004年/日本)

c.jpg

 キャシャーンに関しては 個人的にガッチャマン以上の思い入れがあるので「ガッカリしたくない度」も高くて それが理由で公開後10年ものあいだ観る決心がつかなかった。公開当時は宇多田ヒカルの(当時の)旦那さんが撮った映画 という話題ばかりが先行して 作品に対する好意的な意見がほとんど聞かれなかった。という印象ばかりが残っている。ところが‥‥「百聞は一見にしかず」とは正にこの作品のためにある言葉かもしれないね。物凄くよかった。オリジナルの世界観も基本的な設定も一通り踏襲しているし アニメにあった印象的なシーンもちゃんと再現されていたりする。オリジナル自体がダークで物悲しい雰囲気を持っていたので 実写版「CASSHERN」の暗く重く哲学的なタッチにも違和感を感じる事はなかった。ま しいて言えば 映像表現の幅がちょっと広過ぎて いろんな手法を詰め込み過ぎたようにも感じたけど プロモーション・ビデオ畑出身の監督さんだから それも持ち味の1つなんだろうし そこがこの作品の面白さでもあるだろう。ただちょっと説教臭い部分が無くもないかな? いやしかしこの作品は満足度が高かった。観てよかった。

コメント