一命(2011年/日本)

 「時代劇初の3D作品」との事だったが 僕が観たのは2DのDVD。1962年に小林正樹監督/仲代達矢主演で作られた「切腹」同様 滝口康彦の「異聞浪人記」を映画化した作品で 僕は以前「切腹」を観た事があるのだが ナゼだかあんまり印象に残っていない。

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 物語の構図としては 同じく三池崇史監督が数年前リメイクした「十三人の刺客」と少し似ている。ひたすら抑えつけられたバネが 最後に物凄い勢いで跳ね上がり 周りを蹴散らしパッと散る。そんな「典型的な復讐劇スタイル」と言ってもいいかも知れない。ただ 外国産の復讐劇と違って日本の時代劇の場合は ミッションの成功/不成功を問わず「パッと散る」がセットになっている事が多いのだけど。

 「十三人の刺客」が面白かっただけに 三池監督が再び撮った時代劇「一命」にも大いに期待した。音楽は坂本龍一だし 映像にも三池崇史ならではの重みと厚みが感じられたのだけど 何かが足りない。ロクに覚えてもいない「切腹」と比較するのも失礼な話だけど 仲代達矢と市川海老蔵ではあまりに‥‥ いやいや皆まで言いますまい。あと「十三人の刺客」のようなわかりやすいカタルシスが感じられないのは やはりこの物語の根底にある「コッチの気持ちもわかるがアッチにも理がある」という大人の図式が邪魔してるからなんだろうな。ま そこがこの作品の面白さでもあるのだけど。

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