泉鏡花記念館とその周辺

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 僕は本を読まない。いや「読まない」は言い過ぎだが 小説に限れば自信を持って「読まない」と言い切れる。僕の記憶にある小説体験は国語の教科書だけ。当然「泉鏡花」の作品を読んだ事もなければ 鏡花の生誕の地が金沢である事など知っていようはずもない。そんな僕が泉鏡花記念館へ行った。「kobouzuさんこと中川 学さんの作品が泉鏡花記念館に展示されている」と知ったから。



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それはとてもひっそりと佇んでいた
まるでkobouzuさんの京都のお寺「瑞泉寺」のように
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観覧料は300円ととても良心的
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規模は決して大きくないが
展示の仕方にセンスがあって
高密度でお洒落で心地良い空間だ
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kobouzuさんの作品は相変わらず素晴らしく
驚くほど見事にその空間に溶け込んでいた
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近隣の商店のショーウインドウや掲示板にも
「龍潭譚」展のポスターが貼ってあって
なんだか妙に嬉しかった
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ひがし茶屋街から川を1本挟んだだけの場所なので
金沢にお越しの際には是非行ってみていただきたい
できれば「龍潭譚」展の会期中(11月6日まで)に
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そう言えば泉鏡花記念館に行ったおかげで
もう1つの素晴らしい才能に出会う事ができた
小村雪岱(こむらせったい)という図案家
泉鏡花の本の装丁を多く手がけた人だ
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本の挿絵から化粧瓶やフォントのデザインまでこなす才人だが
彼の美的センスにはどことなくkobouzuさんと通じる物を感じる
西洋でもなく東洋でもなく
過去でもなく未来でもない何かを
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