満員電車(1957年/日本)

 やっぱりこの頃の市川 崑は面白いわぁ まずは和田夏十のシナリオがいい あとはキャスティングね 特に今回は主役の川口 浩が滅茶苦茶よかった。川口 浩というと僕ら世代はどうしても「あ アマゾンの秘境で大蛇と格闘したり毒グモに襲われたりするあの探検隊のね」となってしまうんだけど 元々はれっきとした俳優さんなわけで 特にこの作品が撮られた当時 きっとまだ二十歳そこそこだと思うんだけど とても瑞々しい魅力に溢れていて驚いた。

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 この映画が作られた頃の日本はきっと酷い就職難の時代だったんだろうね。主人公は超エリート大学を卒業したにも関わらず 学歴に見合った仕事に恵まれることもなく それどころかその学歴の高さが徒となって職を失ったりもするんだけど まったくネガティヴにならないし 実に飄々としてるんだねぇ そしてそんな彼の生き様は 観る人に「妙な元気」を与えちゃうんだねぇ。




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