最近、デジカメの中には「顔認識」なんて機能を売りにするものが出てきたけど、カメラだけでなく人間もまた常に顔認識機能をフル稼働させながら日々過ごしている。顔は普段「入力装置」として機能している。けど同時に「出力装置」でもある。だから人は人の顔から様々な情報を読み取り、その人の心の内を覗き込もうとする。

 この顔認識のおかげで、山の岩肌が顔に見えたり、火星の地表や池を泳ぐ鯉の頭に人の顔を発見したり、心霊写真の多くもきっとこの機能の産物であろう。人は常にすべてのものから「顔」を読み取ろうとしているんだね。


 僕はこれらの線から、顔を読み取る。思えば不思議なもんだ。どの線も何も具体的に描いていない。なのにそれはまさしく顔であり、一度「顔認定」してしまうと、それ以外のものに見えなくなってしまう。

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