３日目（１）

　鶴丸さんは僕以上のヌードリストだ。認めたくないけど、認めざるを得ない。連日連夜にわたってあれほど頻繁にラーメン画像をアップし、見る人を悶絶沼に誘う。これほど罪深い人を僕は他に知らない。中でも「厚木家」のラーメンはクセモノだ「食べたい。食べに行きたい。千里万里を超えてでも‥‥」僕の恋心は募るばかり。っちゅう事で夢の叶う日が遂に来たのである。３日目の目的地は鶴丸さんのホームグラウンド神奈川県厚木市。しかし、問題勃発。携帯電話のバッテリーが‥‥

　コミュニケイションの生命線が今、風前のトモシビとなっている。何度もエクステンション・モードに逃げ込もうとするマイケータイをなだめすかしながら小田急小田原線で移動。途中ポッドキャスト界で最も有名な町として知られる「オダサガ」こと小田急相模原を通過。「おぉ、ここなのか。ここにあのお三方が住んでおられるんだな」と１人感慨にふけりながら本厚木に到着。助かった。なんとか携帯は生きている。無事鶴丸さんと合流。事前の話では１号娘さんと、そのお友達もご一緒する予定だったが、何だかんだあったようで（笑）結局鶴丸さんと２人きり。う～む、いろんな意味でちょっと残念。いやいや、そんな事より‥‥いざ厚木家へ！

　お昼の時間帯にも関わらず駐車場にもスルッと入れちゃった。これは相当ラッキーな事らしい。まずは店の前で記念撮影。笑うなかれ。大マジである。何たってここは「あの厚木家」であるぞ。食券を手にカウンターに座ると店員さんが「名古屋から来た人ってこの方？」と鶴丸さんに話しかけてきた。おいおい、どんだけ漏洩してるんだ。個人情報。そこで「ここのラーメン食べるのが夢だったんですよ」とホンネを吐露。

　さあ出てきました。これが厚木家のラーメン。野菜畑ヴァージョン。まずはスープを味見。うん。豚骨だけどコッテリに頼る事なく、ちゃんと旨みが出てる。鶴丸さんが取り憑かれたように通う理由がわかった気がする。テーブルにはトッピング用の刻み生姜や３種類のオリジナル酢などが用意されている。2/3ほど食べたところで刻み生姜投入。うん。なるほど。そういう事か。次に酢を入れてみる。コッテリ感が和らぎ爽やかな印象に。酢を入れるのは長崎の皿うどんに似た感覚だな。ホントはスープを全部飲み干したいところだったが、僕の胃袋は最近ヘナチョコになってるので万一の事態を避けるべく、涙を飲んで我慢。隣を見るとさすが鶴ちゃん、最後の１滴までしっかり飲み干してる！ 男たる者かくありたいものである。あぁ、厚木家‥‥厚木にあるから厚木家。名古屋にないのが残念である。