嫉妬 -jealousy-

 高校の頃、美大を目指して日々デッサンに没頭していた。僕は物の形を正確に描写する事に関しては誰にも負けない自信があった。けど、質感の表現が苦手で、その点だけは当時のライバルに敵わなかった。僕は猛烈に彼の才能に嫉妬した。

 ジョージ・マイケルがワムでデビューした時もそうだった。僕と彼の音楽的土壌が似ていた事もあったし、年齢が同じだったという事もあるが、作詞・作曲だけでなくアレンジまでサラリとこなしてしまう彼の才能に嫉妬した。

 まるでサリエリだ。不幸にもモーツァルトの凄さを誰よりも理解できてしまったのが彼だった。映画「アマデウス」で、モーツァルトの才能に嫉妬する彼の姿は、容易に自分と重ね合わす事ができた。

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 でも「僕の中の嫉妬深い部分」は年々薄くなっている。他人の才能に対しては「素直」に「凄い」と言えるようになったし、自分がその能力を持っていない事に対してモヤモヤを抱く事もほとんど無くなった。

 もし自分にない能力が必要になったら、それを持っている人に協力を求めればいい。逆に僕はその人の持ってない何かを持っているはずで、それらを合わせればより良い結果が出せるはずだ。

 サリエリも早まってモーツァルトを殺すことなく、彼と組んでれば向かうところ敵なしだったかもしれないのに‥‥。ま、モヤモヤからの解放と引き替えにイライラが募ったかもしれないけど(笑)

コメント

  1. シュガールー2008年10月22日 3:25

    県芸を目指して共通一次を受けたにもかかわらず
    二次試験をどうやって受けたらよいのかわからないまま
    春を迎えたほどの間抜けだった自分をふと思い出し、
    今、家族を巻き込み自分が人生をどうしたらいいのかさっぱり分からず闇雲にもがいていることに深い虚無感を感じてしまいました。
    そういえば高校も受験したあとどうしたらいいのか分からずぼんやりしてるうちに、少しの間中学浪人になってしまって大変だったなぁ。

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  2. 嫉妬感・・・よりも
    私は羨望感が先に来ちゃうなぁ・・・
    ひげさんに大してもそうです・・・
    「すっげぇ~なぁ~」
    「面白い人だなぁ~」
    「うはぁ!かっちょえぇ~」
    ・・・・と
    で、お会いした時に
    ��あっ!背は同じくらいだ♪)
    と(笑)

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  3. 【シュガールーさんへ】
    あ、すいません。笑っちゃいけないんでしょうが、笑っちゃいました(笑)
    僕も似たようなもんなので、自分に対する笑いでもあるんですが(笑)
    僕もどうしたら良いかわからず、ボ~っとしてたら、こんな年齢になってました‥‥虚無を感じ始めるとキリがないですし、出口がなくなりそうなので、考えないようにしてます(笑)
    【鶴丸さんへ】
    あらま、羨望されちゃってたんですか?
    で「背は同じくらい」‥‥って(笑)
    鶴丸さんの方がちょっと高いと思いますよ。そして、僕がどうあがいても手に入れられない天性の才能が鶴丸さんにはあって‥‥実を言うと鶴丸さんにはいつも助けていただいてる気分です。

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  4. う~ん…なかなか…わかるぅ~
    「嫉妬」が、さらなる向上心をわきあがらせる時もありますよね~
    ただ今、私…小娘達の足の細さに
    猛烈、嫉妬です

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  5. 【マダムさんへ】
    たしかに、特に若い頃は嫉妬深くなきゃダメな気がしますね。
    あ、娘さんにライバル心を燃やしてらっしゃるって事は‥‥マダムさんはまだヤングって事だな(笑)

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  6. えっ?私がひげさんを助けてるって・・
    あぁ!あの融資の事ね(違う!笑)

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  7. 【鶴丸さんへ】
    え? 融資していただけるんですか?
    夜逃げ確実の僕に?(笑)

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  8. あはははは、そう来るか(笑)

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  9. 【鶴丸さんへ】
    うひゃひゃひゃひゃ

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