杉本健吉

 プレ夫さんが来て初めての週末。ドライヴがてら「杉本美術館」に行ってきた。杉本健吉の作品が展示してある美術館だ。杉本氏自身、この美術館の建設に深く携わっているので、この美術館もまた彼の作品と言ってもいいかも知れない。

 僕は彼の事を教育テレビの「日曜美術館」か何かでチラッと観た事があるだけだった。ただ、テレビが映し出す杉本さんの人柄に妙に惹かれる物を感じ「杉本健吉」という名前が頭の片隅に引っ掛かっていた。

kenkichi.jpg なにしろ100歳近くまで創作を続けた作家だ。スケッチや日記なども含めると膨大な量の作品が残っている。だから、美術館で目にできるのは彼の作品のほんの一部に過ぎないのだが、僕が強く共感したのは彼の晩年の作品群。自由で闊達で奔放な魅力に溢れている。いわゆる芸術然とした固さも難解さも皆無。どちらかというと子供っぽい水々しさに溢れている。まさに心の底から楽しみ、遊びに夢中になっている姿が目に浮かぶ。でも彼は子供ではない。計算もするし、技も客観性も持っていたはずだ。そこが凄い。だから凄い。僕が杉本さんのように飄々とちゃぶ台返しができるようになるのはいつの日か‥‥

コメント

  1. シュガールー2007年10月7日 13:58

    以前、市美の仕事で杉本画伯の展覧会をやらさせて頂きました。
    画伯の偉大な画業をたった一晩の徹夜仕事で表現してしまい
    申し訳なく思ってます。

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  2. 【シュガールーさんへ】
    まぁ、その辺は難しいところですよね。
    時間をかければいいというものでもないですし、その人の魅力のすべてを盛り込むのは無理ですもんね。
    特に杉本さんはマルチな才能の持ち主ですから。

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