ヴィレッジ・ヴァンガードに行ったら、こんなん売ってたから買っちゃったよ。エガちゃんだらけのポスター。そーかー、そう来たかぁ‥‥うわっ、またしてもやられたっ!!!‥‥これは名古屋のとあるデザイン事務所が自社PR用に作ったポスター。だからこれ、何人ものエガちゃんがデザイン事務所で働いてる図なんだよ。もちろんポスターの隅には、そのデザイン事務所のロゴマークも入ってるんだけど、一般の人には知名度も低く、特にこれと言ったゴシップ性もない一企業が自社のPR用ポスターをそれほど安くない価格(¥1,575)で、しかもそれをヴィレヴァンで売るって‥‥普通あり得ないでしょ。
こんな大胆な事をヒョイヒョイやっちゃうのが○○○さんの凄いところだ。ちなみにこのポスターには温水さんをキャスティングして作られた続編もあるんだけど、数年前、エガちゃんヴァージョンを最初に目にした時の衝撃は計り知れないものだった。だってさ、言っちゃ悪いが、これを作ったのはそれほどのネームヴァリューがあるわけでもない地方都市のデザイン事務所なのよ。この事務所は自社のPR用に巨大なビルボードを街角に設置したり、テレビCMを流したりと、デザイン事務所が普通やらないような必殺技を次々繰り出してくる。
これはあんまり大きな声で言うべきではないかも知れないけど、僕はこのデザイン事務所のボスを心底「カッコいい」と思っている。世界中を見渡してみても、こんな野郎は他にいない。でもね、僕もデザイナーの端くれ、同業者を褒め称えても何の得にもならないし、普通ならちょっとヤッカミが入ったりするもんだろうけどね、もう突き抜けちゃってるんだね。存在がね。別格なんだね。非常識なまでにね。
「クライアントとの折衝にチマチマ悩んだあげくにクソみたいな仕事をさせられてヤケ酒呑むぐらいなら、自分がクライアントになってやりたい事をやりたいようにやりゃいいじゃん。」ド真ん中にズドーンと投げ込まれるこの豪速球に勝負を挑める者はいない。いや、異論を唱える人は山ほどいるだろう。プロのデザイナーたるもの、人と人、利害と利害、需要と供給を取り持つために機能せねばならない。芸術家や子供の遊びとは違うのだ‥‥とかってね。そう。まさにそれは正論なのです。でもさ「だってオレはデザインする事が好きで好きでたまんないんだ。やりたいようにやれなきゃオレは満足しないし、見る者を喜ばす事もできやしないぜ。」これもまた核心をズキュンと射ぬいた正論なのです。
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