オマエは勝者だ!

 ついつい観てしまうTV番組ってない? 僕はスポーツ観戦にはあんまり興味がないんだけど、たまたま深夜にテレビをつけてテニスの試合が中継されてたりするとついつい朝まで観ちゃうんだなぁ。「ふぃふてぃーんらーぶ」「さーてぃーらーぶ」じゃあ次は「ふぉーてぃーふぁいぶらーぶ」かと思いきや「ふぉーてぃーらーぶ」え? 15刻みじゃないの? ついつい観てしまう割に全然詳しくない。でも観てるとなんだか熱くなる。

 そしてもうひとつ熱くなるのが「K1」。格闘技が好きなの? いいや。寝技系格闘技のプライドとかは、あまりに痛そうなので観ない。あれ観てると胸が苦しくなって来るもん。やっぱり打撃系の格闘技の方が単純に興奮できて好きだ。で、僕がすっごく気になるのが、選手が入場して来る時に会場内に鳴り響く音楽。戦い直前のモチベーションを高めるためにも選曲には気を使っているはずなのだが「あ、この人センス悪~ぅ」とか「こんな曲じゃテンション下がらない?」っていう場合もあってなかなか楽しい。

 で‥‥そんなとき僕は「自分がリングに向かう時にはどの曲をかけようかなぁ」と選曲作業を始める。重々しく静かな「君が代」みたいな曲で内なる闘志を燃え上がらせるか、それともリズミックな曲に合わせてステップを踏みながら登場しようか、トランス系のテクノで未知の能力を覚醒させようか‥‥いろいろ考えるんだけど、結局アノ曲になる。

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 1981年に発表されたEarth Wind & Fireの「RAISE!」というアルバムのB面1曲目。タイトルはいささかベタだが「YOU ARE A WINNER」これにとどめを刺す。モーリス・ホワイトに「オマエは勝者だ」と歌われてリングに向かえば怖いものなしさ。まず冒頭にアフリカンなリズムと低いシンセが絡み合う「KALIMBA TREE」という曲が遠くから近づいて来る。そして高速フレーズのホーンとシンセ・ベースのシークェンスが流れ出し‥‥ちゃちゃちゃーちゃーちゃちゃ‥‥切れのいいホーンとハイハット。天高く駆け上がり舞い降りるコーラス。うおーっ! もう試合どころじゃないよ。さぁ踊ろう♪ ‥‥ん? ダメじゃん。本末転倒とはこの事だ。あ、そういえばこのアルバムA面1曲目の「LET'S GROOVE」はたしか薬師寺保栄の入場曲だったな。うんうん。

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