今年は“高床式”でございます

 うちのベランダは南向きで“陽当たり良好”とはいえ、さすがに老猫にとって真冬のベランダはかなり身にこたえるはずだ。だから何年か前から毎年この時期になると、ベランダ猫「シロシロ」のためにお家を作る事にしている。さ~て、では建材を仕入れに出かけるとするか。ドラッグ・ストアやスーパー・マーケットなどの店頭には「ご自由にお持ち帰りください」と不要になったダンボールが置かれていることが多い。シロちゃんの家は廃物利用のダンボール・ハウスなのだ。最初に立ち寄ったドラッグ・ストアには大きな箱ばかりで、シロハウスにぴったりの建材は見つからず「あら 残念」。次に寄ったスーパーに「お~ これこれ」って感じのジャスト・サイズ・ダンボールを発見! さっそく持ち帰り建築開始。

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 作り方は至って簡単。箱の横っ腹に出入りするための穴を開け、中にボロ布を敷き詰める。あとはダンボールの継ぎ目の部分をテープで目張りすればイッチョ上がりだ。さてここまでは昨年までの作品と変わらないのだが、今年はこれに一工夫加えてみた。
 旧バージョンでは、シロちゃんの出入りに伴って床に敷いた布が片寄ってしまっていた。だから今年の新バージョンでは床に一枚ダンボールを敷き、それを包むように布を巻いてみた。これで少しは片寄りを防止できるはずだ。そして最も大きな改良点は、なんと今年のシロハウスは『高床式』なのであ~る! これには2つの狙いがある。
 うちのベランダにはシロちゃんの他に、この辺を縄張りにしている何頭かの若いオス猫が入れ替わり立ち替わり見回りに来るのだが、彼らがやって来ると「ここは俺の縄張りだ。年寄りは出て行けー!」てな感じで、必ず一悶着起きるのだ。時にはケガを負うこともあるので、シロちゃんが在宅時に襲われた場合に、少しでも優位に立てるようにという狙い。そしてもう1つの狙いは‥‥今までは、お家を作ってやるとシロは必ず箱の上に乗ってしまい、その結果屋根が沈み込み、継ぎ目の部分が裂けてしまっていた。これでは雨漏りはするし寒いし、第一天井が下がって部屋が狭くなってしまう。シロはそこまで頭が回らないらしく、大切なマイホームを自ら壊してしまっていた。そこで、高床にしておけば少しは乗りにくくなるのではないかと思ったわけだ。でもきっと乗っちゃうんだろうな‥‥。

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 さて出来たての自信作をベランダに置いてみると、シロちゃんは無視を決め込んでいる。なんの興味も示さない。「ま、そのうち入るさ」と、その場を離れ1分後に覗いてみると、すでに何食わぬ顔で中に入っている。「なーんだ マンザラでもないんじゃん」写真撮らなきゃ! とカメラを取りに行き扉を開けようと思ったら「箱に入っているところを見つかると僕に叱られる」とでも思ったのだろうか。箱の外で「箱にはいっさい興味がございません」みたいな顔をしている。このバレバレのシラバックレぶりが憎らしいほどかわいい♪ あー人間の家もこんなに簡単に作れたらなぁ‥‥。

ただいま回転中のレコード
LOVE SONG / Chet Baker
昨日に引き続き“チェット・ベイカー”が回ってる。気分はかなりアップしたんだけど、僕は一度聴き始めるとかなりシツコク聴きたおすタイプなので、1986年録音のこのアルバムまで引っ張り出してきて聴き始めたら止まらない。エンドレスで回りっぱ! である。昨日の2枚とは録音時期が30年も違うのだが、そこから受ける印象はビックリするほど“変化なし”(笑)

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