愛してます。

海外の人とやり取りする時や、海外に向けて情報発信する際になくてはならないツールとして、10数年前から「Google 翻訳」を愛用してきたんですが、昔はちょっと融通の効かない部分があって、たとえば日本語は主語や目的語を省略しても意味を伝える事ができてしまいますが、そうした省略形の日本語を英語に翻訳しようとするとおかしな文章になってしまったり、逆に英語を日本語にする場合、私を指す「I」に小文字の「i」が使われているだけで途端にトンチンカンな日本語になったりすることがありました。

なので日本語を英訳する場合は、日本語としてはちょっと不自然だけど主語や目的語を決して省かず、まるで英語を直訳したような日本語をわざわざ入力して翻訳させるという技を駆使していたものでした。

ところが最近この「Google 翻訳」が急速に賢くなってきていて、小文字の「i」につまずく事もなくなりましたし、驚いた事に省略形の日本語を入力しても、そこそこ意を汲んでくれて以前より精度の高い英語を弾き出してくれるようになりました。逆に英語を和訳する際は、訳された日本語には主語や目的語が含まれていなかったりします。たとえば「i love you.」は「私はあなたを愛しています。」ではなく簡潔に「愛してます。」と訳されるようになりました。これが A.I. の進化というヤツなんでしょうか。

こうした進化によって、随分敷居が低くなり使い易くなった感はあるんですが、ただ同時に「それでいいのかな?」と感じている自分もいます。少なくとも僕は融通の効かない杓子定規な機能しか持ち合わせていなかった頃の「Google 翻訳」のおかげで、日本語の特殊性や、英語の文章を成立させるために不可欠な要素、語順の重要性などを何となく掴み取る事ができたような気がするんです。

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