夢の話「かとうかずこ似の彼女の元カレは藤井フミヤ似」

そこは新横浜ラーメン博物館のような黄昏照明。小さなお店がいくつも軒を並べるフードコートのような空間でした。カウンターでお酒を注文し、クレジットカードで支払おうとしたらカードがエラーを連発。結局現金で支払う羽目に。

両手にグラスを持ち、彼女の正面の席に戻ると、かとうかずこ似の彼女の背中には「いいかげんにしてよね」という明朝体の文字が揺らめいていました。彼女の背後に座ったその男性を、全力で無視している様子があからさまに伝わって来ます。



「例の元カレ?」僕は察しました。年齢は僕と同じか少し上。黒縁メガネに整髪料で固められた七三の髪。いっけん昭和の銀行員のような小柄な男性でしたが、どことなくカタギではなさそうな雰囲気が漂っています。明るく人懐っこい声で近くのお客さんを巻き込みながら、自分の理想とするバーの話をしています。そして完全に石状態の彼女を、とても自然に飛び越して僕にも話を振ってきます。

彼の言葉を遮るように「それはバーじゃない。酒場だ。」なんとかして彼のペースを崩そうと発した僕の言葉に彼が沈黙。しばらくすると、彼の表情が見る見るうちに無邪気な少年のように輝き出し「そうだ、酒場だ。酒場だね。そう、酒場だよ。」心の中で「ごめん」と呟きながら、テーブルに両手をついてうつむいたままの彼女の顔を覗き込むと、呆れた表情で微笑んでいるのが見えました。

という夢を見ました。

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