夢の話

僕は滅多に夢を見ないので、見るとたいていその内容をブログに記す。今日見た夢は、たしかある程度の長さがあったはずなのだが、最後の部分しか覚えていない。


4人ぐらいの仲間と電車に乗っていた、座席はすべて埋まっており、我々は扉近くで揺られながら立ち話をしていた。そこで何かハプニングが起きた。あまりハッピーな出来事ではなかった気がする。

いきなり場面が切り替わる。いや、いきなり変わったと言うより、間の記憶が残っていないだけだろうが、とにかく場面は切り替わって、同じく電車の中、扉右側の2人掛けの椅子の、左の席に鶴丸さんが座っている。僕はその真ん前に立って鶴丸さんと話をしていた。

駅に着き、隣の席が空いたが、僕は立ったまま話を続けた。するとその空いた席に、40歳前後の女性が座った。その真ん前、つまり僕の右側には彼女の母親らしき女性が立った。その2人組は電車に入って来た時からずっと早口で喋り続けていた。正確にはもっぱら娘さんが何やら訴え、母親が時々相づちを打つ。といった感じだった。

すると、さっきまでゲハゲハと馬鹿話をしていた鶴丸さんが急に口をつぐみ、僕に何かを訴えるように目配せを始めた。何の事だかわからず鶴丸さんに顔を近づけると、2度ほど隣の席に視線を送り「ちるにーさんちるにーさん」と満面の笑み。

そんな偶然ってある? と半信半疑で頭を右に傾けジックリ確認すると‥‥、あ、ホントだ。鶴丸さんはイタズラっ子のようにニッコニコが止まらない。けれど正直言うと、僕は内心さっきからずっと鶴丸さんの両目頭の目ヤニが気になって仕方がない。そして実はその百倍気になっていたのが、鶴丸さんの横に座った女性の着ているキャメルのコート。右二の腕のド真ん中に付けられた安全ピンから伸びた白い木綿糸の先に、紙が2枚重なってブラブラ揺れている。あれはどう見ても値札だよな。なんでこの人気づかないんだろう? まさか母親も気づいていないんだろうか?

そんな夢だった。
 

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