やっぱりちゃんぽんはたなべ

栄の会社に勤めていた20代前半の頃、昼食は毎日ちゃんぽんだった。‥‥というのはちと大袈裟か。それはさすがに言い過ぎだ。たまには皿うどんも食べたし、焼そばや、カレー皿うどんも食べた。どっちにしても昼は大抵たなべに通った。たなべの皿うどんは通常と異なる。ちゃんぽん用の太麺にあんかけ具材が乗っかっているのがたなべの皿うどん。揚げた細麺にあんかけ具材を乗っけた、通常のちゃんぽん屋で皿うどんと呼ばれているものが、たなべでは焼きそば。この辺ちとややこしい。で、カレー皿うどんはあんがほんのりカレー風味。不思議な事に僕が通っていた頃、カレー皿うどんは正式メニューだったのに、カレー焼きそばはナゼかメニューに無く、常連客の裏メニュー的あつかいだった。が、いつの頃からかカレー焼きそばも正式メンバーに格上げされた。


以前、社員旅行で長崎に行った時、地元の人に本場の美味しいちゃんぽん屋を尋ね、その店で食べたちゃんぽんは確かに旨かった。が、いつも名古屋で食べているたなべが見劣りする程のギャップは感じなかった。前置きが長くなってしまったが、栄に出たついでに久しぶりにたなべに寄った。何年ぶりだろうか‥‥。端からちゃんぽんを注文しようと心に決めて店に入ると、キムチちゃんぽんという未知なるメニューがラインナップに加わっていた。一瞬心が揺れたが、キムチは次の機会に回して初志貫徹。ちゃんぽんを注文。若い頃は大盛りもペロリだったが、さすがに最近は大盛りに二の足を踏む意気地なしに成り下がってしまった。一抹の寂しさを感じつつも、ちゃんぽんは相変わらず旨かった。
 

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