空気を読む

 酒の席などで「オマエさぁ も〜ちょっと空気読めよ〜」と言って互いに「ガハハ」と笑える場合は問題ない。けど この「空気を読め」という言葉は 使い方によっては凶器にも成り得る。その得体の知れない怖ろしさを持つ言葉を 突然喉元に突き付けられたら 誰だって一瞬身動きがとれなくなってしまう。大袈裟に言えば 相手のアイデンティティーを否定して それを殺そうとする行為に近い。

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 「守るべき幾つかの事柄さえ守っていれば空気なんか 読みたい人は読めばいいし 読めない人は読めない事を気にしなくていいし 読みたくなければ読まなくていいんだよ そもそも空気なんてもんは 最初からそこにあるわけではなく 次第に形作られていくものだし 時とともに変わり続けるものなんだから‥‥」そんな「お伽話の中にしか存在しない」かもしれない理想の世界には「相手を尊重する気持ち」が絶対的に必要で 一度その必要条件にホコロビが生まれれば アっという間に全体がバランスを崩して真っ逆さまだ。そんなイチかバチかの綱渡りのような世界だけど 僕はそのお伽話を信じてみたい。

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