007 × 2

 ダニエル・クレイグがジェイムズ・ボンドを演じた007シリーズを2本続けて観た。2006年の「CASINO ROYALE(カジノ・ロワイヤル)」と 2008年の「QUANTUM OF SOLACE(慰めの報酬)」だ。僕は007映画についてはそれほど思い入れはないのだけど 何だかんだ言って結構観ていると思う。ボンドと言えばショーン・コネリーのイメージが強く ロジャー・ムーアが演じるようになってから心が徐々に離れ ティモシー・ダルトンで完全に視界から消え ピアーズ・ブロスナンでちょっと戻ってきて‥‥みたいな。何しろファンの多いシリーズなので あまり能書きをたれるとすぐにボロが出るのでやめとこう(笑)

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 さて 今回観た2作品。ボンド役はどちらもダニエル・クレイグだけど 監督は違う人だし 2本まとめてレヴューを書くのはどうかとも思ったが「慰めの報酬」は完全に「カジノ・ロワイヤル」の続編として製作されていて 前作を観ていないとストーリーに着いて行けない内容となっているので むしろ別々に書くべきではないのね。

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 この2本の007は それまでとかなり異なったボンド像で勝負をかけてきた という印象が強い。タキシードのイメージが強かったボンドが カジュアルな服装でジャッキー・チェン顔負けのアクションを披露し しょっちゅう血まみれになり 時にはキンタマ責めの拷問を受けたり 肉体派のハードな面を強調している かと思えば 呆気なく本気の恋に墜ちて「僕スパイやめます」って言ってみたり‥‥ ま そこが新鮮でもあるんだけど 同時に不満な点でもある。スパイ物としては面白いのだけど 果たしてそのスパイがボンドである必要があったのか‥‥という想いが付いて回る。どうやら昨年作られたダニエル・ボンド3作目「スカイフォール」も その延長線上にある作品のようなので このイメチェンはとりあえず興行的には成功しているんだろうね。ま 個人的にはアストン・マーチンを駆るボンドが見られただけで満足 だったりするんだけど(笑)フォードのクルマがやたら登場する所がちょっと気になったかな。あと お酒やファッションに興味のある人なら それなりの楽しみ方できるだろうね。ちなみにボンドが「それローレックス?」と聞かれて「オメガだ」と応えるシーンも興味深かった。しかし この映画が作られてまだ数年しか経ってないのに 携帯電話やノートパソコンが登場するシーンに古臭さを感じてしまうんだよね。その分野の変化の速さにあらためて驚かされた。

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