Think Simple

　結局ジョブズの伝記本には触手が伸びなかったが　この本は「読んでみたい」と思った。ナゼならこれを書いたのが　ジョブズやAppleに長年関わってきた広告代理店サイドの人だったから。

　Appleを放り出されたジョブズが起ち上げたNextとも　放り出した側のAppleとも　ライバル会社であるデルやIBMやインテルとも関わり　ジョブズがApple復帰直後に仕掛けた「Think Different」キャンペーンの「クレイジーな人たちがいる」で始まる印象的なナレーションも　この人が原案作りに参加しているし　ジョブズが「Mac Man」という名前で発表しようとしていたパソコンに全力で「待った」をかけて「iMac」という名前を提案したのもこの人。

　しかし300ページは僕にはちょっと長過ぎた。「シンプル」である事の重要性を説いたこの本自体は　あまりシンプルなものではなく　この手の本にありがちな「それ　さっきも言いましたよね」な部分が随所に見られ　読書嫌いの僕の率直な感想としては　ちょっと辛かった。1/3ぐらいに凝縮してくれてたら良かったのにな。でも　内容はとても興味深かったし　面白かった。