THAT'S THE WAY OF THE WORLD(1975年/アメリカ)

 「THAT'S THE WAY OF THE WORLD」と言えばEARTH WIND & FIRE(以下アース)が1975年に出したアルバム(邦題は「暗黒への挑戦」)なんだけど 実はこのアルバムはハーヴェイ・カイテル主演の同名映画のサウンドトラックで この映画にはアースのメンバー達も「グループ」というバンド役で出演していて たいていミュージシャンが映画に出るとちょっと浮いてたりするんだけど 意外な事にモーリスを始めとして皆けっこう演技が板に付いてて驚くんだけど 今回アースのラルフ・ジョンスンとヴァーディン・ホワイトが担当したコメンタリー・トラックを観て更に驚いた。なんとこの映画には当時彼らのプロデューサーだったチャールズ・ステップニーも出てたんだよ。セリフも結構ある美味しい役どころで。

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 実は僕 アースのファンでありながらチャールズの動く姿を見たのは初めてで もう彼が観れただけで充分満足なんだけど ピアノを弾きながらアレンジをするシーンがあったり 彼がアレンジしたホーンやストリングスの収録シーンもたっぷりあって超興奮! なんたって彼はこの次のアルバム「SPIRIT」の制作中に急死してしまったんだから。僕はいまだに「もし彼がその後もアースのプロデュースをしていたら‥‥」なんて夢想する事があるくらい アースにとって彼の才能がどれだけ重要だったか知れない と思ってるわけです。


 えーっと 映画としては「レコード業界の光と影」みたいなもんを描いているんだけど 当時のアメリカのレコード業界が本当にこんなドロドロした世界だったか否かはこの際どっかに置いといて とにかく全編にアースの曲が溢れてて(しかもレコード化されていないインスト・ヴァージョンだったりする)それだけでも観る価値大。おまけにスタジオでのレコーディング風景もたっぷり観られるからミキシング・コンソール・マニアにとってもたまんない映画だと思うよ。ま そんなマニアがどれほどいるかわかんないけど(笑)

【追記】


 ペイジズという家族グループが歌うあまりに野暮ったい曲を なんとしてもヒットチャートにねじ込もうとアノ手コノ手で磨きを掛けていく。中でもホーン ストリングス コーラスなどをオーヴァーダブしていくシーンにはうっとりする。いっそこの曲が完成するまでを追ったドキュメンタリーで1本作っちゃえばいいのに‥‥とさえ(笑)コメンタリーによると途中でティンパニーとグロッケンを演奏しているのはハーヴィー・メイスンのようだ。

コメント

  1. 私も動く話すそして演奏するチャールズ・ステップニーをこの映画で初めて見ることが出来ました^^ 感激でした^^
    何回観てもこの頃のEWF、カッコイイです!

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  2. 【Kimさんへ】
    僕はチャールズ・ステップニーをもっとお年寄りの御大っぽい人だと思い込んでいたので この映画で本人を見て「あぁ‥‥まだ若かったんだなぁ 惜しい人を亡くしたなぁ‥‥」と改めてションボリしてしまいました。
    しかしKimさんのおっしゃるように この頃のアースはカッコいいですね。モーリスですらまだ30代の半ばですもんね。ヴァーディンは宙づりでベース弾くし ラリーはピアノごとクルクル回るし 残念ながらフレッドの回転ドラムは観られませんでしたが きっとこの映画を観てアースのファンになった人も多いんじゃないですかねぇ。
    そんなこんなでKimさんには感謝です!

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