フィッシュストーリー(2009年/日本)

 去年のちょうど今ごろ観た「アヒルと鴨のコインロッカー」と同じ監督・スタッフで作られた「フィッシュストーリー」という作品を観た。原作も同じ伊坂幸太郎。「アヒルと‥‥」が面白かったので期待値は高かった。

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 「日本のとあるパンクバンドが1975年に発表したある曲が、2012年、地球を滅亡から救う」という宣伝文句だけを聞くと「はぁ?」でしょ? たしかにね。「はぁ?」ですわ。僕なんかティム・バートンの「マーズ・アタック!」を連想しちゃったもん。「マーズ・アタック!」では老人ホームに入ってた認知症のお婆ちゃんの歌声が、地球を火星人侵略の危機から救ったんだよね。えーっと、言っておきますが「フィッシュストーリー」はちょっと「アルマゲドン」的な部分があったりしますが、まったくSFではありませんのであしからず。

 前回の「アヒルと‥‥」にしても今回の「フィッシュストーリー」にしても、出来事を時系列に並べていけば「ふーん、ふむふむ」なストーリーなのかもしれないが、そのエピソードの数々を絶妙な包丁さばきで切り分け、それを独創的な組み合わせで皿に盛り付け、意表を突く順序で客に提示する。そして最後の最後にすべての料理が揃った瞬間「ほーっ、なるほどぉ。そーゆー事だったのか!」となるのね。僕は彼の作品を1冊も読んだ事がないので実際はどうなのかわからないけど、きっと伊坂幸太郎という作家はそういうスタイルを持ち味としているんだろう。好みで言えば前作「アヒルと鴨のコインロッカー」の方が好きだったけど、いやぁ、楽しめました。映画化されてる作品が他にも何本かあるので、いずれ観てみようと思います。




コメント

  1. キャイテーン2009年10月26日 9:49

    こちらの映画の音楽は。
    ウフフ。
    です。
    私はまだ観ていないので
    とても楽しみです。

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  2. 【キャイテーンさんへ】
    勿論キャイテーンさんはその事をご存知だと思っておりました。
    しかし、まだご覧になってないとは‥‥
    早くしないと地球が滅亡しちゃいますよ(笑)
    あ、そうそう。
    彼はとってもいい仕事してましたよ。

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