THE LAST WALTZ

 実はこの作品について僕は「マーティン・スコセッシが撮った伝説的なロック映画」そんな大雑把な認識しかなかったのよ。あ、THE BANDのラスト・コンサートを収めた映画だったのね。これまた大雑把な感想でアレですが、予想以上に面白かった!

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ラスト・ワルツ(1978年 / アメリカ)

 だいたい僕にとってのTHE BANDって、コッポラの「地獄の黙示録」に使われたあの曲の印象が強過ぎてね。と、ここまで書いて、間違ってるといけないと思い調べてみたら、見事に勘違いだった。あれはドアーズじゃん(笑)

 ま、僕にとって白人ミュージシャンの知識なんて所詮この程度でして、しかしこんな僕でもこの作品は大いに楽しめたのです。もう笑っちゃうほど豪華なゲスト・ミュージシャンが続々登場するのよ。白人ミュージシャンで僕が知ってたのはエリック・クラプトンとドクター・ジョンとリンゴ・スターとロン・ウッドとジョニ・ミッチェルぐらいしかいないんだけど、僕が知ってる人を挙げただけでもこんなにいるのよ。

 THE BANDってアメリカ南部の匂いプンプンのバンドだったんだね。白人音痴の僕でも楽しめた理由はそこにあったのかも知れないな。ブルース界の御大マディー・ウォーターズの歌にも心揺さぶられたんだけど、何つってもあーた、メイヴィス嬢が圧巻! ステイプル・シンガーズのメイヴィス・ステイプル。彼女がさぁ、も~たまんなかった。この声は世界遺産級だよマジで。

 いろんなDVDを観てると、特典映像ってやつが付いてる事が多いんだけどね、これがさぁ、箸にも棒にもかからないシロモノである場合がほとんどなんだけど、今回の特典映像は鳥肌物だった。こんなに凄いメンツが自然発生的に即興演奏を始めちゃってさ、もーほとんどお客さんなんか眼中になくってさ、きっとみんな嬉しかったんだろうね。楽しかったんだろうね。あの日あの会場に集まった人々も同じ気持ちだったと思うけど、DVD観てる僕も「音楽っていいなぁ♪」って素直に思ったよ。

 これはTHE BANDというバンドの解散コンサートを記録した映画だけど、ただのドキュメンタリーではなかったね。ちゃんと映画として成立してたし、成立させるために行なわれた周到な準備の賜物だったと思う。



コメント

  1. シュガールー2009年5月22日 11:43

    THE BANDの声が聞こえたのでやってきました。
    ぼくの中ではロックバンドといえばTHE BANDでした
    嗜好に対するウンチクを極端に排除して
    瞬間瞬間に生きてきたぼくでさえ
    THE BANDの情報の蓄積は否めません
    ラストワルツは最高だとぼくも思います。
    あ、でもぼくはお金がなかったり忙しかったりして
    ラストワルツ聴いてないし見てないんです。
    でもそれがロックだと思ってます。
    なんちって~

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  2. 【シュガールーさんへ】
    あ、ルーさんTHE BANDのファンだったんですか。
    彼らは当時の人気ロックバンドとしてはちょっと異質な存在だったかも知れませんね。この映画を観ててそう感じました。女の子にキャーキャー言われたり、大金を手にする事なんかより、楽器を弾くのが好き、歌うことが好き、音楽が大好き。そんな人たちに見えました。

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  3. シュガールー2009年5月22日 18:12

    当時って遠いですね。
    まだインターネットはもちろんのこと
    まともなレンタルビデオ店もTSUTAYAさえもなかったしね
    そんですごく怪しい貸し輸入ビデオ店で
    借りたイージーライダーはまだ字幕なんてシャレたものはなくて
    その映画の中にTHE BANDのWaitが流れていました。
    サザンロックが好きだっていうと
    10人中10人がサザンっていいよね~っていうんだけど
    いやそうじゃなくてって・・・・
    いまでは懐かしい思い出です
    ちなみに日本のサザンは昔、鶴舞公園の普選壇ていう広場でやった野外ライブに来たんだよね。。。

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  4. 【シュガールーさんへ】
    「カントリー・ミュージックやブルー・グラスが南部で黒人音楽のリズムに出会ってロックが生まれた」なんて話をTHE BANDのメンバーが話してましたが、そういう意味でもサザンロックは、ロックの中でも1番ルーツに近い匂いを持っているのかも知れませんね。

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