評価する者とされるモノ

 2005年度の「グッドデザイン賞」が決まった。その中には僕が日頃愛用している製品が2つ入っていた。ちょっと嬉しかったりするので紹介してみよう。Mac miniが【商品デザイン部門】の「パーソナルコンピュータおよび関連商品」というカテゴリーで受賞。iPod shuffleが【商品デザイン部門】の「オーディオ・ビジュアル関連商品」で受賞している。さらにiPod shuffleは「グッドデザイン賞ベスト15」にも食い込む検討ぶりだ。「商品の概要」と「審査委員の評価コメント」は次の通り。(http://www.g-mark.org 掲載記事より転記)

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■Mac mini
【概要】
小さな箱の中に、デジタルフォト、音楽、ムービーを楽しむためのすべてが、1グラムの無駄なく詰め込まれています。モニター、キーボードそしてマウスをつなぐだけで、付属のソフト「iLife ‘05」を使って、すぐに音楽や写真を整理したり、曲作りやビデオ編集が始められます。パワフルで安全性の高いUNIXベースのオペレーションシステム、Mac OS Xを持ちながらも、ワイヤレスで操作できるので、快適なデジタルライフがすぐに実現できます。
【審査委員の評価コメント】
165.1×165.1×50.8 mm というサイズの魅力、アルミ素材とポリカーボネートを巧みに使用することで得られた上質感、吸排気の効率を高めるケースデザインと小型ファンによって得られる静音性。これらのどれを取っても、先進性と時代を切り開くフロンティア精神が感じられる。非常に良くデザインされた、魅力あるコンピュータである。

■iPod shuffle(512MB、1GB)
【概要】
「意外性に満ちた毎日」にようこそ! iPodshuffleの「曲をシャッフル」する機能は、「次に再生される曲がわからない」楽しさで、音楽を聴くことのライフスタイルに新たな革命を起こしました。コンピュータにつなぐたびに、最大240曲を自動的に転送。必要なもの以外をすべて排除したデザインと次に再生される曲が予想できない意外性とで、いつものジョギングコースや通勤の景色も違って見えるはずです。
【審査委員の評価コメント】
機能だけを形にしたミニマムなコンセプトとスマートでシンプルに表現されたフォルムが美しく、このカテゴリーの中ではそのオリジナリティと完成度は群を抜いている。表示のない割り切りとコンパクトな造形、さらに機能をそのまま表現したネーミング、コストパフォーマンスとどれをとっても大胆な発想が活かされている。

 10月25日には今回決まった「グッドデザイン賞ベスト15」の中から大賞が選ばれるのだが、シャッフル以外の顔ぶれを見てみると‥‥う~ん。これと言ってライバルは見当たらないかな。ヤマハの電動バイクには惹かれる点があるけど、コンセプトの絞り込みと、シンプルな力強さと、インパクトの大きさから言ってやっぱりシャッフルに決まるんじゃないかなぁ‥‥(希望的観測も含まれてるけどね)

 でもちょっと引っかかってる事がある。僕が言うのもおこがましいんだけどGood Design賞のサイト・デザイン‥‥ハッキリ言って悪いです。見た目のデザインもイマイチなんだけど、何よりもユーザビリティーが悪過ぎます。全体像を俯瞰できないので行きたい場所にパッと移動できない。意味のないフラッシュにイライラする。検索サイトから飛んできた人に対しての配慮がない(たとえば、ホームに戻る方法が提供されていないページがある。フレームが使われている。)などは致命的な問題点だと僕は思います。良いデザインを選定する前に足下を固めていただかないと、受賞者の喜びも半減してしまうのではないかと‥‥(老婆心)。

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