日常と非日常の境

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「なにげない日常」はいとも簡単に「非日常」に変わる。車内はその瞬間まで「なにげない日常」だったはずだ。昨日、悲惨な脱線事故が起きた。亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、まだ車内に取り残されている方々の一刻も早い救出を願って止まない。
 僕の仕事は多分にインターネットの恩恵にあずかっている。クライアントとの連絡や資料のやり取り、そしてデータを納品するのにも今やネットはなくてはならないものになっている。だがそのネットが一旦ダウンするといきなり日常のワーク・フローがぶっ飛び、非日常が顔を出す。クライアントのサーバー・コンピューターがトラブルを起こし、データのやり取りができなくなるという事態は何度か経験してきたが、今までは幸いな事にしばらく待てば回復していた。だが今回ばかりは納期が切迫していて回復を待つだけの余裕がなかった。となれば手段は1つ。データを持って出向くしかない。
 ネットは便利だ。「距離」や「時間」の制約からもある程度解放されるし、コストも格段に安くつく。だけど忘れてはならないのは「ネットによって生まれた日常」はつねに「非日常」を併せ持っている。という事だ。

ただいま回転中のCD
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OFFRAMP / Pat Metheny Group

1981年発表のパット・メセニー・グループのアルバム。僕がこのアルバムを初めて耳にしたのは、とある「ジャズ喫茶」でだった。そこで僕は「ガツーん」と1発食らってしまい。カウンター横の「ただいまプレイ中のレコード」と書かれた譜面台に置かれたレコード・ジャケットを脳裏に焼き付けレコード屋に急行。それがこの『オフランプ」というアルバムだった。ところが自宅で聴いてみると、あの時の感動がない。なぜだ? あのお店で聴いた時にはあんなに心が打ち震えたのに‥‥。高級オーディオ・セットがいかに音楽人生を豊かにしてくれるかを実感した瞬間だった。青いキャビネットのでっかいJBLのスピーカーを持つのが夢だったあの頃‥‥


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