多肉ちゃん

　降ったりやんだりの空模様の中、散歩がてら買い物に出かけた。今日のような鈍い光の中の緑はとても生き生きとして見える。c-fineさんのblogのように素晴らしい写真は撮れないが、僕もカメラを取り出し写してみた。葉っぱの産毛の上に表面張力で真ん丸になった水滴が、今にも転がり落ちそうに乗っかっている。

　さらに歩いていると「多肉植物」が群生している場所があった。僕は多肉ちゃんを見るとつい指で摘んでみたくなる。まるで人の耳たぶのような摘み心地は病みつきになる。今日も我慢できずにこの多肉ちゃんを摘んでみた。するとポキッと折れてしまった。さすがにこんなに小さな多肉ちゃんでは耳たぶのような触り心地は期待できなかったか‥‥。「ごめん折っちゃったよ」

　ここからは本物の耳たぶについてだが、僕の耳はどうやら「福耳」らしい。自分ではそんな意識はなかったし、いまだに大金持ちになる気配は微塵もないのだが、僕の肉厚の耳たぶは人に「摘みたい」と思わせるものらしい。試しに自分で摘んでみると「ふむふむ、多肉ちゃんに近い感触かも‥‥」
　これからは、急にあの感触を味わいたくなったら、多肉ちゃんの代用品として自分の耳たぶで我慢することにしよう。