僕らの世代にとって(あるいはもっと上の世代にとっても同じかも知れないけど)1970年(昭和45年)は特別な年だった。大袈裟を承知で敢えて言うと その年 地球は大阪を中心に回っていた。「エキスポ70」いまだに「エキスポ」の意味は知らないが とにかく「エキスポ」で「三波春夫」で「岡本太郎」な年だった。
中でも圧倒的な破壊力を持っていたのが「太陽の塔」。このブッ飛んだコンクリートの塊がパビリオンの屋根を突き抜けてそそり立つ姿は「存在」という言葉の本当の意味を子供達の心に深く刻み込んだ。ソイツは理屈じゃなく リアルなブツとして僕らの目の前に立っていたんだ。
当時小学1年だった僕の記憶はあまりに曖昧で いま目の前にいるコイツと あの時のアイツを単純に比較する事はできないが その「存在」はまったく褪せることなく いや むしろあの頃は感じられなかった「尊厳」のようなものと 長い年月を経たにも関わらずまったく古びない どころかいまだに斬新であり続ける普遍の姿に凄みすら感じる。
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