さよならフロッピー

 カラフルで透明でおにぎり型の初代iMacが登場したのが1998年。その斬新な筐体デザインにも驚かされましたが、きっとユーザーを最も困惑させ、また購入を躊躇させたのは、それまでのパソコンにあって当然だったフロッピーディスク・ドライブを搭載していなかった事だったんじゃないでしょうか。「だってフロッピーなんてもう使わないでしょ?」というAppleの、というかJobsのほくそ笑みが爆発していた製品でした。

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 来年ソニーがフロッピーディスクの生産を終了させるようです。このニュースを目にして、僕などは「あ、まだ作ってたんだ」と感じてしまいましたが、きっと中には「ついにこの時が来てしまったか」と頭を抱えてる方もいらっしゃるんでしょうね。

 正直言いますと、僕はCDやDVDよりフロッピーやMOやカセットテープやビデオテープやMDやDATの方が好きでした。いや、好きなだけじゃなく、そっちの方が数段洗練されていた気がしています。だってCDとかDVDって記録面が手の脂でベトベトしてたり、ゴミやホコリが着いたりするでしょ? そんな物をパソコンの中に挿入しなきゃならないんですよ。「剥き出しのデータ」を手づかみで扱う事に、僕は日々抵抗を感じ続けています。

コメント

  1. あの頃はまだ楽しい聖域がありましたね。
    そのうち今食べているメントスが
    記憶媒体になってるかもしれないです。

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  2. 【シュガールーさんへ】
    最後の最後までフロッピーディスクにしがみついていたのが
    モリサワのフォントだった事を思い出しました。
    100年ほど続いてきた「記録媒体としての円盤」の歴史は
    どうやらそろそろ終わろうとしてるみたいですね。

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