大阪(9)

 前日F-1さんから提示されたキーワードは「抜きたければここ」「入れたければここ」でした。そしてこれから向かおうとしているエリアは後者に属する場所のようです。そこに足を踏み入れる際の注意点は「この辺りとこの辺りは通ってはいけない」「そこでは観光客っぽく振る舞ってはいけない」「写真を撮るなどもってのほかである」でした。

 その他、そこにまつわる歴史的な経緯などをザッと説明していただきましたが、F-1さんの言葉が真実だとすれば、合法と違法のボーダーラインすれすれ‥‥とか、グレーゾーンがどーの、というレベルではないエリアのようです。

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 通天閣を後にし、ある商店街に入る手前で立ち止まったとど吉さん、何やら呟き、まるで覚悟を決めたかのように静かに気合いを入れてる様子が伝わって来ました。後で知る事になるのですが、そこはF-1さんが「通ってはいけない」と言っていた場所だったのです。まさに敵陣への正面突破を試みる2人。さすが元アメフト選手のとど吉さんです。

 いざ入ってみると、そこは極々普通の下町アーケード商店街と言った風情でした。人の姿は滅多に見かけませんでしたが、あえて表現するなら「FUNKな町」と言えばいいでしょうか。串カツ屋だけどカラオケも楽しめるよ。みたいな地元密着型の店舗が並ぶ商店街です。

 商店街を脱けると、いよいよ問題のエリアが広がります。その一角だけ一見料亭のような店がビッシリ並んでいます。しかし看板には食事処とも料亭とも旅館とも書かれていません。しかも、どのお店の看板もデザインがすべて同じです。50センチ四方ほどの角丸の看板には白地に黒字で屋号だけが同じ書体で書かれています。そんな光景が300m四方ぐらいに渡って広がっているのです。そしてとても静かです。この佇まいはちょっと異様です。

 どの店も入口の引き戸がフルオープンなので少しだけ内部が見えます。どうやら入口で靴を脱いで入店する形のようです。そして入口にはたいていオバチャンがいて、人が前を通ると見るや声をかけてきます。お店によっては等身大よりやや大きい上半身だけの女性の人形がやや奥に置かれ、三つ指ついて微笑んでいたりします。彼女たちは胸元の少し開いた服を着用していますが、あからさまにエロを主張しているわけでもなく、かえってその「一線を超えない抑えたアピール」に凄みすら漂っています。ホントはもっとシゲシゲと中を覗き込み、できれば入って行っちゃいたい衝動も無くはなかったんですが、いったい何が待ち受けているのか、どんなリスクがあるのか、あまりに未知数であったため、せめて物見胡散である事を悟られまいとするのに必死でした。

 我々はグルッと1周しただけでそこを脱けました。脱けるとそこには普通のニュータウンが‥‥何でしょう‥‥この落差というか、コントラストの強さというか、ダイナミック・レンジの広さというか‥‥。まるで幻です。あの町は砂漠の上にユラユラ浮かぶ蜃気楼だったんでしょうか。僕にはあのエリアが、マジョリティーという名の海に取り囲まれ、浸食の脅威に晒されている孤島のように感じられました。都市のど真ん中に取り残された一輪の徒花に悲哀を感じた瞬間です。

 いやぁ、とど吉さん、めちゃんこ暑い中、僕の興味本位な散策にお付き合いくださりホントにありがとうございました! そしてこの2日間で出会ったすべての人にありがとう! え~、長々と書いちゃいましたが、僕の今回の大阪ツアー日記はこれにて終了でございます。全部読んでくださった皆さん、お疲れさまでした! 僕も疲れました(笑)

コメント

  1. もっとディープなレポートをしていただけるかと期待していたのにw

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  2. 【Hitさんへ】
    すいません。今回はこれが限界でした。
    次回はもっとディープに潜入いたしまして、よりディープスロートなレポートをさせていただく所存でございます。

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  3. あの、、
    そのまま書かないでよ、、台詞、、、

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  4. 【F-1さんへ】
    これでも少し省略して書いたんですけどねぇ‥‥(笑)

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  5. あ、そっち方向のヤバ系でしたか。

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  6. 【ArigAさんへ】
    ええええ、ソッチ系のヤバ系のエロ系でした(笑)

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