東京オリンピック

 第2次世界大戦終戦の19年後、そしてヒゲ誕生の翌年、東洋で初めてのオリンピックが開催された。敗戦国であるこの国は、目覚ましい復興を全世界にアピールしようと、古いものをバンバンぶっ壊し、競技施設はもとより、道路、鉄道、その他のインフラ整備を急速に推し進めた。日の出ずる国の知恵と力を総動員して。

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 さてさて、今回観たDVDは「東京オリンピック」。これはドキュメンタリー作品ではあるが、さすが市川 崑。スタイリッシュだ。「世界に恥じないオリンピックを世界に恥じない映像で」そんな心意気がビンビン伝わってくる。余談だが、最初この映画は黒澤 明が総監督をやる事になっていたらしい。クロサワだったらどんな作品になっていたんだろう‥‥。さらに余談だけど、DVDのジャケット・デザインが2種類あるねぇ。色合いの違いについてはこの画像からはコメントできないけど、書体が違うのはナゼ? いやぁ、僕は東京オリンピックのポスターは日本の商業デザインの金字塔的な存在だと思うんだけど、誰がいつどんな理由で書体を変更したのだろう‥‥ちなみに右が当時のポスターに使われた書体。

 そういえば映画の中の、実況放送の音声が使われている部分では「この選手は○○屋さんで働いています」なんて事をアナウンサーが言うのよ。その瞬間「なるほど、この人はいま仕事を休んでオリンピックに来てるんだな。頑張れー!」なんてね、そこに映ってる選手が一気に身近な人に思えてくるわけ。

 あと、閉会式が良かった。最近では閉会式と言えば、選手が入り乱れての乱痴気騒ぎが恒例になってるでしょ? どうやらその雰囲気が芽生えたのが東京オリンピックだったようなのよ。実況のアナウンサーも「オリンピック史上こんな閉会式があったでしょうか」って言ってたもん。どこから持ち出したのか、リヤカーを引いて練り歩く選手までいたよ(笑)

 いろんな意味で楽しめた作品だったなぁ♪ そして、定期的に観たくなるであろう作品だった。その時が来たらまた借りよっと。

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